BLAIR BOLLINGER

フィラデルフィア管弦楽団のバス・トロンボーン奏者ボリンジャーのソロ・アルバム。 　バス・トロンボーンのための作品はテナー・トロンボーンにもまして少ないため，ソロを出すためには様々な工夫が必要となる。 　また，そこがソロＣＤを聴く上での楽しみともなるのだが，ボリンジャーはさすがにその期待に応えてくれる。 　フェッターの魅力的な無伴奏にはじまり，ボリンジャーが自ら編曲した原曲はピアノ曲の「物語」，フィラデルフィア管弦楽団の首席ハロッズと２nd奏者のカールソンも参加し４重奏のソロを演奏するトマジなど魅力あふれる構成である。 　ボリンジャーの音は非常に太く，うっかり聴いているとユーフォニウムかと思うくらいである。録音も適度な距離感があり，聴きやすい。	ファンシー・フリー　〜バストロンボーンのための音楽〜 フェッター 　　スペイン　〜無伴奏バス・トロンボーンのための〜 ヴィレット 　　ファンタジー・コンチェルタンテ スピルマン 　　協奏曲　〜バス・トロンボーンのための〜 　　　　アレグロ 　　　　ヴィヴァーチェ 　　　　アンダンテ ラッセン 　　二つの幻想的小品 　　　　献身 　　　　夜会のラウンドダンス イベール（ボリンジャー編曲） 　　物語 　　　　金の亀を使う女 　　　　白い小さなロバ 　　　　年老いた乞食 　　　　お転婆娘 　　　　悲しい家で 　　　　廃墟の宮殿 　　　　机の下で 　　　　水晶の篭 　　　　水売り女 　　　　バルキス女王の行列 トマジ 　　生きるべきか死ぬべきか（「ハムレット」によるモノローグ） チェレプニン 　　アンダンテ　作品６４ スミス（ボリンジャー編曲） 　　ファンシー・フリー piano：ハフ・サン TenorTrombone：ニッツァン・ハロッヅ（フィラデルフィア管弦楽団首席奏者），エリック・カールソン（フィラデルフィア管弦楽団） Bass Trombones：フィル・マックレランド d'Note Records DND1033