毎月購入するものの中から今月の一押しを紹介!クラシックとは限りませんし,CDではないかもしれません。。 今月のおすすめのメインへ |
||||
|
2003. XI クリスマス音楽の大定番
毎年この時期になるとクリスマスのCDでお勧めのものをご紹介しています。
私は、組曲版があるのならば全曲版もあるに違いないと思って聴きたくなり、CDを探して全曲盤も購入することにしています。 しかし、その購入にはリスクもつき物で、チャイコフスキーに限らず組曲として有名になっているものは往々にして全曲版が助長的であったりし、「聴かなければよかったな」と思うことが度々あります。ただし極まれには本当にどの曲を聴いても素晴らしく、買って良かったと思えるものに巡り合うことがあり、そんなときは本当にうれしくなります。 ここでおすすめするCDは、レナード・スラットキン指揮 セントスルイス交響楽団の演奏で、RCA(現在はBMG)レーベルで1986年に発売されたものです。 このコンビは、1983年4月に「タイム」紙の全米オーケストラランキングでいきなり第2位と発表され、一躍有名になったコンビでした。確かに彼らの演奏は録音などを通じて着実に成長をしており、このときには既に安定的な力を発揮してきていました。1979年に音楽監督・指揮者に就任後、最初期にはVoxレーベルにラフマニノフの管弦楽などを録音し、テラークと契約してからは、ドビュッシーの「海」でグラミー賞を2部門(ベスト・クラシック・レコーディング賞、ベスト・クラシック・オーケストラ・レコーディング賞)受賞するなどし、マーラーの交響曲第2番「復活」がNHKで当時出たばかりのCDを紹介する番組に使用されるなど少しづつ有名になってきていました。1986年には来日も果たし、マーラーの交響曲第1番「巨人」などを演奏していきました。 NHKで聴いた「復活」で聴いた響きが忘れられずにいましたが、あるとき輸入盤で「くるみ割り人形」全曲盤を見かけ、すぐさま購入しました。 率直な感想は、非常にオーソドックスな演奏でセンスがあり、安心して聴けると言ったところでしょうか。 なんといっても気に入ったのはトロンボーン・セクションです。現在練習中なのでさらにその価値が分かるのですが、この曲におけるトロンボーンの「美味しいさ」は格別で、特にバス・トロンボーンが最高です。アメリカのメジャー・オケでかつこの時期全米第2位と言われただけはあります。 是非お聴きください。
なお、別の推薦盤としては、昨年発売になった今旬のコンビ ゲルギエフ指揮 キーロフ歌劇場管弦楽団のものがロシア的な色彩が随所に感じられお勧めです。 今月のおすすめのメインへ |